魅力的に源義経を描いた漫画「ますらお -秘本義経記-」を読む
どんな漫画?
源義経の人生を描いた大河歴史漫画
源平合戦を元に『一の谷の逆落とし』義経が一の谷の断崖を馬で駆け下り奇襲をかけたのは有名ですね。
見所は?
この北崎拓の「ますらお」は、私が今まで見たものの中で、一番魅力的に描かれた『源義経』だということです。
その魅力とはなんでしょうか?「ますらお」で描かれる義経は、とにかく人間臭いです。
生意気で大人になれずに口も悪くて冷徹で、泥臭くって、でもどこか優しさが溢れているような人物で、それでいて笑顔があどけなく、綺麗な衣装をまとっては本当に雅な印象も漂わせる…
完璧なヒーロー像ではないけれど、人間味があって非常に魅力的に描かれています。
また『平維盛』とのライバル関係もまた熱いものがあります。
平家の御曹司である『平維盛』の義経に対する劣等感が垣間見れ、この男には何があっても負けられぬという気概を感じます。
…がしかし、相手(この場合は義経)はそんなに維盛の事を気にしていないところがまた切ないところ。
『静』をめぐる三角関係のやりとりにも注目です。
個人的にこの『平維盛』の残念な脇役感は非常に印象的でした。
登場から本当に残念なオーラをまとった、頭の悪い貴族的な登場で幼少期の義経(遮那王)にサクっとあしらわれ、その悔しさをバネにして、徐々に義経のライバルとしての才覚を発揮しそうなんですが、どうしてもパッとしきれないという印象です。
私も何度も読み返している、一度は読んでいただきたいオススメの漫画です。
合わせて読みたい